実務テンプレートサンプル集(登録不要)── 商談メモ→提案骨子・問い合わせ返信・議事録要約・業務手順書・週次報告の5本

対象:研修で何が残るのかを確かめたい方、テンプレートの型を知りたい方

AI SkillPathの研修では、受講者が自分の業務に合わせたテンプレートを匿名サンプルの演習で作り、研修後に自分の業務で使います。この資料は、その演習で作るテンプレートのサンプル5本です。各テンプレートに出力イメージ(想定例)と自社向けの調整ポイントを添えているので、「研修の後に何が残るのか」を確かめられます。

掲載しているのはすべて想定例で、実在の顧客データは含みません。社名・人名・数値はサンプル用に作成したものです。実際の研修では、受講者が自社の業務内容・社内ルールに合わせて作り直します。効果を保証するものではありません。

テンプレートの読み方:4つの部品

本書のテンプレートは、どれも同じ4つの部品でできています。この4分割が、研修で受講者が最初に身につける型です。部品ごとに分かれているため、業務が変わっても直す場所が分かります。

部品役目
役割AIに何の担当をさせるかを1文で決める。出力の文体と視点が安定する
入力するもの毎回貼り付ける材料。機密情報・個人情報を除く手順もここに書き込む
出力の形式見出し・件数・字数まで指定する。形式が決まっているほど、確認が速い
条件してはいけないこと(推測で補わない、断定しない等)。品質の下限を守る部品

いずれのテンプレートも「初稿を作る」道具であり、完成品を作る道具ではありません。事実の確認と最終判断は人が行う前提で設計しています。機密情報・個人情報の入力ルールが社内で未整備の場合は、生成AI社内利用ルールひな形を先にご覧ください。

収録している5本と、選び方

#テンプレート部署こんなときに
01商談メモ→提案骨子営業提案のスピードを上げたい
02問い合わせ返信カスタマーサポート文面づくりの時間を減らしたい
03議事録の要約全部署共有・引き継ぎの品質をそろえたい
04業務手順書管理部門・引き継ぎ共有・引き継ぎの品質をそろえたい
05週次報告の下書きマネジメント文面づくりの時間を減らしたい

01 商談メモ→提案骨子テンプレート(営業)

商談の直後に、走り書きのメモから提案書の骨子(目次と要点)を作るときに使います。商談の記憶が新しいうちに骨子まで作っておくと、提案書の作成に着手しやすくなります。

  • 役割:法人営業の提案書づくりを手伝うアシスタント
  • 入力するもの:商談メモ(顧客の実名・機密情報は伏せ字にする)
  • 出力の形式:先方の課題(3点以内)/提案の方向性(1文)/提案書の目次案(5〜7項目)/次回までに確認すべきこと
  • 条件:メモに書かれていないことは推測と明記する。断定しない

調整ポイントは、「出力の形式」を自社の提案書の標準目次に合わせて書き換えること、商材が複数ある場合は「条件」に価格・納期など言及してよい範囲を書き分けることです。出力の「先方の課題」は、商談に出た担当者本人が事実と照らして確認し、社外に出す前に上長の確認を通します。

02 問い合わせ返信テンプレート(カスタマーサポート)

よくある問い合わせへの返信文の初稿を作るときに使います。ゼロから書く時間を減らしつつ、文面の品質のばらつきを抑えることがねらいです。

  • 役割:当社カスタマーサポートの返信文の下書き担当
  • 入力するもの:問い合わせ内容の要約(個人情報は除く)と、担当者が箇条書きで指定する回答の要点
  • 出力の形式:宛名→お礼→回答→次の案内→署名の順、です・ます調、300字以内。回答の要点にない情報は加えない
  • 条件:製品仕様・料金・納期は、指定した要点の範囲でのみ記載する

回答の要点(事実)は必ず人が指定します。AIに事実の判断をさせません。よくある問い合わせを10種類ほどに分類し、分類ごとに要点の定型を用意すると、初稿づくりがさらに速くなります。クレーム対応や契約に関わる返信は、テンプレートを使わず上長と相談して作成します。

03 議事録の要約テンプレート(全部署)

会議の録音の文字起こしや長いメモから、共有用の要約を作るときに使います。「決まったこと」と「やること」を分けて出すのがポイントです。

  • 役割:社内会議の議事録を整理するアシスタント
  • 入力するもの:文字起こしまたはメモ(社外秘の数値は伏せ字にする)
  • 出力の形式:会議の目的(1文)/決まったこと(箇条書き)/やること(担当者・期限つきの表)/持ち越した論点
  • 条件:メモにない担当者・期限を勝手に補わない。不明な場合は「未定」と書く

「決まったこと」と「やること」は、会議の出席者が原文と照らして確認してから共有します。担当者・期限の誤りは影響が大きいため、この2項目は特に注意して見直します。録音の文字起こしを使う場合は、録音していることを出席者に伝えたうえで行います。議事録に絞った社内ルールの決め方は、議事録に生成AIを使うときの社内ルールで扱っています。

04 業務手順書テンプレート(管理部門・引き継ぎ)

担当者の頭の中にある手順を文章化し、引き継ぎに使える手順書の初稿を作るときに使います。まず口頭で説明するつもりの内容を箇条書きにしてから使います。

  • 役割:業務手順書の作成を手伝うアシスタント
  • 入力するもの:業務名、手順のメモ(箇条書き)、使うシステムの名称(ログイン情報は書かない)
  • 出力の形式:目的と完了条件/事前に用意するもの/手順(番号つき。1手順1動作)/つまずきやすい点と対処
  • 条件:メモにない手順を想像で補わない。不明な箇所は「(要確認)」と残す

パスワードやログイン情報は手順書に書かず、社内の認証情報管理に案内します。完成した手順書は、その業務を知らない人に一度実行してもらい、つまずいた箇所を直します。手順書には更新日と更新担当を入れ、業務が変わったら直す運用にします。

05 週次報告の下書きテンプレート(マネジメント)

日々のメモやタスクリストから、上長へ提出する週次報告の下書きを作るときに使います。報告を書く時間を短くし、報告の粒度を毎週そろえることがねらいです。

  • 役割:週次報告の下書きを手伝うアシスタント
  • 入力するもの:今週のメモ・完了タスク(顧客の実名は伏せ字にする)
  • 出力の形式:今週の進捗(3点以内)/課題と相談したいこと/来週の予定(3点以内)/全体で400字以内
  • 条件:成果を誇張しない。メモにある事実だけを使う

数値・進捗率は提出前に本人が確認します。「相談したいこと」はAIの出力に頼らず、本人の言葉で書き直すことをおすすめします。そのまま提出せず、必ず一度読み返してから提出します。

テンプレートは、作ってからが本番

テンプレートは1回作って終わりではなく、使いながら直すことで部署の資産になります。研修では、この運用の型まで含めて演習で扱います。

  1. まず1人が、実際の業務(機密情報を除いた題材)で2週間使ってみる
  2. うまくいかなかった出力と、そのとき直した点をメモに残す
  3. メモをもとに「出力の形式」「条件」を書き足す。直すのは主にこの2部品
  4. 部署の置き場所を1つに決め、ファイル名に版(v1.1など)と更新日を入れる

置き場所は1か所にし、個人のメモ帳への分散をやめます。テンプレートごとに更新担当を1名決めます。全員で直すと、誰も直さなくなります。「条件」に足した1行は消しません。過去の失敗の再発防止がテンプレートに蓄積されていきます。

全テンプレート共通の約束

  • 機密情報・個人情報・契約情報は入力しない(伏せ字にするか、要約してから使う)
  • 事実の判断はAIに任せず、人が指定・確認する
  • 出力はそのまま社外へ出さず、人の確認を通す