研修テーマの決め方ワークシート(登録不要)── 30分で、困っている業務を研修の1テーマに絞る記入シート3枚

対象:部署から研修テーマを集める役割の方(人事・総務・DX推進担当)

「AI研修をやりたいが、テーマが決まらない」を、30分の打ち合わせで前に進めるための記入式シートです。困っている業務を書き出し、頻度と時間で絞り込み、研修で扱う1テーマに落とすところまでを、シート3枚で行います。

部署からテーマを集める役割の方(人事・総務・DX推進担当)向けです。印刷して手書きでも、画面上の書き込みでも使えます。記入例・数値はすべて想定例で、実際の顧客事例ではありません。

進め方:誰を呼び、何を用意するか

部署の代表者1〜3名との打ち合わせを想定しています。1人で下書きしてから持ち込む使い方でも構いません。

時間シートやること
0〜15分シート1困っている業務を、正確さより数を優先して書き出す。目安は6件以上
15〜25分シート2候補を3〜5件に転記し、頻度と時間で点数をつけて順位を決める
25〜30分シート31位の業務を研修テーマとして1枚にまとめる。埋まらない欄はそのまま残す

用意するものは、このシート(人数分を印刷、または画面共有)、直近1か月のカレンダー・タスクリスト、筆記具。きれいに書く必要はありません。

進め方で外せないのは次の3点です。

  • 最初の15分は「絞らない」と宣言してから始める。書き出しの段階で議論を始めると、件数が集まらない
  • 「AIで何ができるか」は考えなくて構わない。困っている業務の側から出発する
  • 実務を知っている人が記入する。 管理職だけで書くと「営業」「経理」のような大きな業務しか出てこず、研修の題材になる「作業の単位」まで分解できない。可能なら現場の担当者を1名加える

シート1:困っている業務の書き出し

思いつく順に、業務名と「困っていること」を書きます。頻度と時間はおおよそで構いません。

思い出すコツは3つあります。「毎回同じような文章を書いている」業務、「引き継ぎのたびに説明している」業務、そして読む・書く・要約する・体裁を整えるといった文書の工程を含む業務。手が止まったら、直近1か月のカレンダーと送信済みメールを見返すと思い出せます。

大きな業務(営業、経理)ではなく、作業の単位(商談メモの整理、月次報告の下書き)まで分けて書きます。1回あたりの所要時間が答えられる粒度が目安です。

シート2:頻度と時間で絞り込む

シート1から候補を3〜5件だけ選んで転記し、頻度と時間の2つの点の合計で並べます。頻度が高く、時間もかかる業務ほど、研修の効果を確かめやすくなります。

優先したいのは次のような業務です。

  • 担当者が複数いる業務(研修の対象者を集めやすい)
  • テンプレートや手順書に落とせる業務(研修後、受講者自身が使える)
  • 年1回ではなく、毎月・毎週くり返す業務(研修直後に練習の機会がある)

逆に、機密情報・個人情報を大量に扱う業務は、社内ルールの整備状況を先に確認します。ルールが未整備なら、生成AI社内利用ルールひな形を先にご覧ください。

点数を先につけてから議論する、という順番が重要です。順位が数字で決まるため、特定の意見に引っ張られにくくなります。

シート3:研修で扱う1テーマに落とす

シート2の1位の業務を、研修のテーマとして1枚にまとめます。項目は5つです。

  1. 対象の業務と、担当者
  2. 変えたい状態(研修後にどうなっていれば成功か)
  3. 研修後に使いたいテンプレート・手順書
  4. 研修後の実行を確認する人(役職・氏名)
  5. まだ決まっていないこと・社内で相談すること

「変えたい状態」は、研修後に確認できる表現になっているかが目安です(時間・品質・引き継ぎなど)。「効率化する」で止まったら、「何が・どれくらい・どう変わるか」の形に直します。

シート3は、そのまま研修会社への相談メモや社内稟議の別紙として使える構成にしています。空欄が残っていても構いません。空欄が、次に社内で相談する論点になります。

記入例(想定例):カスタマーサポート部門の場合

社名・人名・数値はサンプル用に作成した想定例で、実際の顧客事例ではありません。

項目記入内容
対象の業務と担当者問い合わせメールの返信。サポート担当4名
変えたい状態返信の初稿づくりを約20分から5分程度にし、文面の品質のばらつきを減らす
研修後に使いたいもの問い合わせ返信テンプレート(よくある型10種)
実行を確認する人サポート課長
まだ決まっていないこと機密情報の入力ルールが未整備。総務に確認する

「変えたい状態」に時間と品質の2つの観点が入り、「まだ決まっていないこと」に論点が残っている状態が、打ち合わせ30分のゴールとしては十分です。

よくあるつまずきと、対策

起きること対処
「AIで何ができるか」の議論から始まってしまう順番を逆にする。困っている業務の側から書き出し、AIに置き換えられるかの判断は研修会社との相談に回す
業務が大きすぎて、シート2で点がつけられない「営業」ではなく「商談メモの整理」のように、作業の単位まで分けてからシート1に戻る
声の大きい人の困りごとだけでテーマが決まるシート2の点数を先につけてから議論する
「変えたい状態」が「効率化する」で止まる「何が・どれくらい・どう変わるか」の形に直す(例:返信の初稿づくりを20分から5分程度に)

埋まったシートを、そのままお持ちください

当社への事前相談では、シート3(空欄が残っていても構いません)をお持ちいただくと、初回から具体的な話ができます。上位3件のまま持ち込んでいただいても構いません。頻度・所要時間・担当者数をうかがい、研修で扱う対象業務を一緒に絞ります。

シート1の書き出しの参考には、経理・営業・総務/人事の業務28件をBEFORE/AFTER形式で収録した「職種別AI活用業務カタログ」(資料ダウンロード)もご利用いただけます。